カナダ・デショレーションサウンドの旅
DESOLATION SOUND
2004年6月
*このコースは2005年5月末にツアーを行います。
2004年6月バンクーバー北部にあるデソレーションサウンドを友人たちと旅をしてきました。
広い範囲で漕いだわけではないのですが、夢のような無人島でのキャンプ。
釣り放題のロックフィッシュ。
美味しかった料理。
満点の星空でのナイトパドリング。
海の中を覗けば夜光虫が光り、こちらも満天の星?
これは気の会う仲間たちとの思い出の旅です。
仲間のレポートです。
chiggy アンディ キエ めぐ
VANCOUVERを出て2つ目のフェリーでJervis Inletを北上する。楽しげなAndey&めぐ。
Report
Day1
バンクーバーで新しい仲間めぐをピックUPし、HorseshoesBayへ。
そこからフェリーを2つ乗り継ぎSalteryBayへ。そこからドライブでLandを目指す。
もちろん途中の町PowellRiverにて、食料とお酒の買出し。
今夜はMalaspina Inletを見下ろすキャンプ場で前夜祭?
可愛くて美味しいNANCY’S BAKERYの庭でくつろぐ。
美味しそうなパンとカプチーノを嬉しそうに運ぶChiggy。すでに口の中には・・・
Day2
Landはとても小さくてきれいな所だった。
シーカヤックをレンタルする予定のロックフィッシュカヤックスは閉まっていたので、港にあるNansy’s Bakeryで朝食とキャンプ用のパンを買い込む。
やっとカヤックショップのスタッフが来て、レンタルする事が出来た。今回はダブル2艇とシングル1艇だ。
出発の準備も整った。楽しむぞ〜〜〜!!
自然に溶け込んだ素敵なLandの港を後にする。
小さなCopeland Islandsの沿岸を漕ぎ進む。
ランチポイントを探しながら風景を楽しむ。
Copeland Islandsの南側まで1時間ほどで着いた。なかなか変化のある面白い群島だ。
まずはランチポイントを探す。ものすごく素晴らしい場所を見つけた。みんな声が上がる。お腹も声を上げた?
ポツンと素敵な空間が広がっていた。
アボガドを使ったソースを薄いパンで巻いたラップを作るchiggy。マジで旨かった。
ランチポイントは大きな岩の上。
誰かがキャンプをしたのだろう。素敵な流木のテーブルがセットされていた。
その上でchiggyがラップを作ってくれる。
各自好きなように薄いパンに巻いてミルクティー片手に思い思いの場所、向きで食べる。
小さな海峡を流れる風が気持ちいい。
木の上では白頭鷲が威厳をもって見下ろしていた。
足元を見れば牡蠣・カキ・KAKI・・・とても大きくて旨そう。だが赤潮のため今は食べる事が出来ない。
ウニもだめだ。悔しいが次回までそのままにしてやろう。大きくなるんだぞ!
牡蠣の殻が少し縮んだように見えた。
夢のようなキャンプサイト。
ランチも終わり今夜のキャンプサイトを探して漕ぎ進むと素晴らしい場所を発見。
小さな入り江のオアシスだ。
キャンプ好きなら文句なしの場所。熊や狼、クーガーなどの危険動物はいないし、木々の中でも岩の上でもどこでもテントが張れる。
みんな思い思いの場所に自分の布張り別荘を立てて満足。
あまりに気持ちがいいのでここで連泊する事にした。
RockFishつまりアラカブ(カサゴ)をゲット!
初めて釣りをするめぐも釣り上げた。
キエもゲット!ともかくワームを付けて投げれば釣れるんだよね。
そんな天国のようなところで悪夢がはじまった。
ロックフィッシュを3匹ほど釣り上げ、さあこれから夕食を作ろうかとしたときに主食を入れた防水バッグが無いのだ。
でぇぇえ!車の中に忘れてきちまったぜぃ!!
私の絶叫が静かな森にとどろきわたったのだ。
ツアーではないと言う気の緩みが出発前の最終確認を怠ってしまったのだ。
こうなれば体力ある私とchiggyがダブル艇で取りに行くしかない。と思っていたらchiggyははなからその気はないようだ。
「みんなが持っている食料を全部出してよ」とchiggyは言いさっさと食料チェックをはじめだした。
「ウンこれなら何とかなるじゃん。あとはロックフィッシュを釣るだけよ」とキリリと目を輝かせた。
私は汚名挽回とばかり釣りまくる。キエもアンディもめぐも釣りまくる。
途中から釣り班と魚の下ろし班に別れて夕食の作業にかかった。
女性はキャーキャー言いながらも流木の上で魚を下ろしだす。
そして素晴らしい夕食が出来上がったのだ。
うめ〜〜〜!!
おいひぃ〜〜〜!!
本能のままに感動する怪しいアジア人がそこにいたのだ。
キエが手にするカップ麺おじやとchiggyが作るロックフィッシュみそ汁。
おお!刺身も出来てCANADIAN BEERを添えると豪勢な食事時になったぞ!
森の木々に包まれた気持ちのいいテントサイト
Day3
今日はDESOLATION SOUNDまで行く。
それぞれのカヤックに乗り込みのんびりと漕ぎ出す。
Copeland Islandsの島々を縫うように漕いでいるとアザラシがたくさん顔を出す。
とても可愛い。我が家の猫プチのような表情だ。しばらく見えなくなったので「達磨さんが転んだ!」と冗談で言ってみると本当に顔を出した。みんな爆笑!
漕ぎ出してもキエの「達磨さんが転んだ!」が聞こえていた。
海峡を越えて対岸の岬に着く。岬の突端部でしばし休憩。
岬を回りこむと湖のような穏やかな水面が広がり、その向こうに白い雪を抱いた山並みが続いていた。こんな風景が見たくてカナダに来たんだ。
いい海岸があったので上陸してランチにする。
近くの岩の上から竿を振るとすぐにロックフィッシュが釣れた。今夜のおかずだ。
chiggyもマジな表情で竿を振り釣り上げた。それまでの気合の入った顔から「やた!おかずだ!食べれる」と一気に幸せ顔になる。やはり彼女は食いしん坊なんだ。
岩の上で昼寝をする者。何かを探してうろうろする者。釣りに専念する者と、思い思いにすごす。
さあDESOLATION SOUNDまでのツーリングだ。
3人で記念撮影。左から野元団長、アンディ、メグ。
おお!フヨルドらしくなってきたぞ。遠くの山には雪もかぶっている。
ランチタイムの時に食べたチーズを包む蝋でお茶目するchiggy&キエ。
帰りは岬を回りこんだとたんに強風が吹き出した。岬風だ!
何とか回り込むがメグ&アンディのカヤックが流されだしたので少し牽引する。
海上は白波が立ちはじめた。向かい風も強い。
「気合を出して歌でも歌ってごらん」と言うとメグの元気な歌声が響きだす。
難所を越えたら小さな港にトーテムポールが立っていた。ネイティブのものではないだろうがこの世界にトーテムポールはよく似合う。みんな見入っていた。
我が家Copeland Islandsに帰り着く。この島はほんとに和む。
ほっとしたのかchiggyのパワーが落ちてきた。
何のことはない単なるハンガーノック(食切れ)だ。まったく燃費の悪い奴だ。
小さなウニ発見。だが赤潮のために食べる事は出来ない。
キャンプサイトに戻るとさっそく釣りに入る。なにしろ魚を釣らないことにはおかずがないのだ。
夕食はロックフィッシュのカルパッチョとトマト煮込みだ。
「今日もおいしくカンパ〜〜イ!」
くきゃ〜〜!うげ〜〜!!うめ〜〜!!!
人とは思えない声が響きわたった。
夕食後は岩の上で夕日を見ながらコーヒータイム。
まるで映画のシーンのような夕焼けが広がっている。赤色から暗い虹色に染まり、そして夜のとばりが降りてきた。
すばらしい一日だった。。。。がこれでは終わらない。
ポトリと石を海に投げ込んでみたら光の波紋が広がる。夜光虫だ!
ナイトパドリングとしゃれ込むことにする。
漕ぎ出すと真っ暗な闇の中、満天の星空が広がっていた。天の川もはっきりと見える。
海に目を向けるとパドルの漕いだ跡や、カヤックの航跡に沿って薄青色の光のがきらきらと輝いていた。しかも魚が泳ぐとその形に光の魚が泳ぐのだ。
歓喜の声が上がったかと思えば、静かになったりする。
夜空の星の世界と海の星の世界の狭間で我々はいつまでもゆらゆらと漂っていた。
さあ、おかずを釣るぞ!少なくとも10匹は釣らないとね。
キエの竿が大きくしなり「げえ!大物だ!!」と喜んだが、上げてみたら小さなロックフィッシュと大きなスターフィッシュ(ヒトデ)だった。
今夜のメニュー。左からカサゴのカルパッチョ・CANADIAN Blue・パン・カサゴのトマトソース煮・ぽりぽりにんじん。
素晴らしい夕焼けが広がってきた。
感動のあまり女性同士も妖艶な雰囲気が・・・・・なんて嘘! 二人は離れているのだけど影絵のように撮影しました。
Day4
今日でカヤックの旅も最後。
名残惜しいが帰るしかない。それぞれのカヤックに乗り込み漕ぎ出す。
最後のCopeland Islandsの島々を記憶にとどめる用に縫うように漕ぐ。
白頭鷲が獲物をねらって急降下していた。
いよいよ島を離れLandを目指しているとなにやら巨大な白いものが浮いている。
シーライオン(トド)だ!
10mほどしか離れていないシーカヤックの間を通り過ぎてい行く。
体重は1トン以上はありそうだ。こんなものに襲われたらたまったものではない。
だがよく見ると様子が変だ。時々呼吸はするがそれ以外の動きがない。我々の事を気にもとめない。
「寝ている?」
どうやら眠りながら浮かんでいるようだ。
たまに呼吸音を上げながら静かに離れていった。
さすがカナダだ。
小さくて気持ちのいいLandに帰り着いた。
皆で記念撮影。そして海に飛び込んで旅の終わりを体で表現する。
すぐ近くのレストランで食事を取る人達も、この光景を微笑むように見ていた。
短かったが楽しかったDESOLATION SOUNDの海に別れを告げる。
楽しい旅が終わった。出艇した港で記念撮影。この後みんな海に飛び込んだ。
バンクーバーの町に帰り、今度は町の探索。なんか別れるのが辛くなるんだよね。
旅を続けながらみんなで書いたデソレーションサウンドの絵。